自分の人生を振り返った時に、一番の失敗だったなと思う事は、ズバリ「酒」です。
これから、二十歳を迎え「酒」を飲む機会が増えていく若者に伝えたいことは、「酒は飲むな!」です。
本当に怖い「アルコールの罠」とは?
僕は、今40代前半です。僕たちの若いころは何かにつけ「酒」がついてまわりました。
冠婚葬祭はもとより、仕事、家庭、友人、地域の行事などには必ずと言っていいほど、「酒」が出てきました。
よく、CMで「お酒は二十歳になってから」という宣伝文句がありますが、二十歳になればお酒もたばこも法律上許される年齢になります。
僕の若いころは、早く大人になりたいという願望が強かったので、はやく大人になってかっこよくタバコを吸って、酒を飲めるようになりたいと思っていました。
映画やテレビでも俳優さんがかっこよくタバコを吸って、ウイスキーを飲むシーンが良く流れていました。

大人は、タバコを吸って、酒を飲むものという思い込みが強く、脳に刻まれていました。
実際、二十歳になると友人達と飲み屋に行ってタバコを吸いまくり、アルコール度数の強い酒をふらふらになるまで飲みました。

酒を飲めることが、かっこよくて強い証と言わんばかりに、相手よりもたくさん飲むことで、自分を顕示していました。
今思うと、若気の至りなんですが、当時はかなり「背伸び」して虚勢を張っていたと思います。
最初は、みんなで集まって酒を飲むことが楽しかった。
はじめは、友人達と集まって酒を飲むことが楽しいものでした。
酒を酌み交わし、たわいもないくだらない話を永遠とすることが楽しかったのです。

20代のころは、いわゆる「機会飲酒」でした。
人と集まって、何かの機会を設けて、もしくは何かの機会の後に飲み会をする。このような流れでした。
人と話して酒を飲むと楽しくなり、ついつい飲み過ぎてしまい次の日は決まって「二日酔い」でした。
・頭痛
・吐き気
・胸やけ
・胃痛
・動機、下痢
etc…
こんな気持ち悪く、頭が痛い症状があるから、もう酒はいらないと思うのですが、夕方には、また酒を飲みたくなります。
そして、一口酒を飲むと今までの頭痛や、気持ち悪さが不思議となくなりました。
これが、「酒の罠」だったのです!

機会飲酒から、習慣飲酒へ。
そのうち、気づくと家でも「晩酌」をするようになりました。
スーパーで安い焼酎を買ってきて、麦茶で割って飲むようになりました。
店で飲むより断然「安い」のです。
仲間と楽しく飲むという目的から、酒に「酔う」という目的に変わっていったのです。
これが、人生の「負のターニングポイント」でした。

ここからは、何かにつけ「酒」中心の生活となっていきました。
酒がないとなにもやる気が起きないのです。
酒は「心のガソリンだ」と本気で思っていました。
仕事の休みの日などは、昼間からビールを飲むのも当たり前になってきました。
夕方には、すでに出来上がっている状態です。休みの日なんだからいいだろうと思っていました。
よく、バーベキューなどで、昼からビールを飲むなんてのは当たり前でしたから、なんの違和感もありませんでした。

でも、これは仲間がいて、バーベキューという「機会」があるから認められているわけで、一人で飲むということが正当化されるわけではないということは当時は全く認識していませんでした。
どんどん、酒が人生に占める割合が大きくなってきました。
気付けは「アルコール依存症」となっていた。
自分では気づかない病、それが「アルコール依存症」です。
まさに、「否認の病」です。
自分では全くそのつもりがないのですが、徐々に周りに迷惑をかけるようになってきました。
まず、飲み会の最中の記憶がありません。そして、次の日は朝からものすごい「抑うつ気分」なのです。
家庭でも、問題が起き始めていました。
・手や全身の震え
・発汗
・不眠
・吐き気
・血圧の上昇
・集中力の低下
・イライラ感
・幻覚 etc…
とにかく、イライラするし集中力もなくなりました。思考は停止状態で抑うつ気分がひどいのです。

夜も酒なしでは眠れなくなりました。血圧も上が200台なんてざらでしたし、動悸もひどかったです。
血圧が上がっていたので、降圧剤を処方してもらいました。
薬で血圧を無理やり下げるとどうなるか?
薬で血圧を下げるとどうなるかというと、今まで一回の拍動で血液を送り出せていたものが、一回の拍動が弱くなるので自律機関の心臓は通常よりも多く「拍を打つ」ようになります。
つまり、「頻脈」になるのです。
血圧は120台位に下がりましたが、脈が100以上の速さで打つようになりました。
心臓がどくどくいっているのがわかるのです。

しかし、この頻脈もアルコールを飲むと、収まりました。
これが、「危険」なのです。
アルコールを飲むと、上記の離脱症状がなくなりますから、飲めば「回復」したように感じるのです。
つまり、酒が「薬」のように感じるのです。
飲めば、「治る」と思っていました。
アルコール依存症からの脱却
妻と、職場の上司達のお陰で自分は運よくアルコール依存症から脱却することができました。
今思うと、本当に「幸運」でした。
入院することもなく、20年近く毎日飲んでいた酒を断つことができました。
本当に、「妻」には感謝です。

これからの若い世代に伝えたい事
ズバリ、「酒は飲むな」です。
酒は、「毒物」です。世界では酒は麻薬と認識されています。
アルコールの罠にはまる前に、依存しないことが大切です。
運悪く、すでに依存してしまっている方には、以下の本を紹介します。
まとめ.
最後に、僕が言いたい事は、世の習いはすべて正しいこととは限らないということです。
間違った常識も多く存在します。
このアルコールに関しては、自分の経験に基づいた話ですので、参考にしていただければ幸いです。
一人でも多くアルコールによる被害がなくなりますように心から祈っています。
最後まで読んで頂きありがとうございました。


