人間は、相手のことを好きになったり、嫌いになったりと自分勝手に決めてしまうものです。
では、なぜそのようなことが起きるのでしょうか?詳しくみていきたいと思います。
人は思い込みで好き嫌いを判断している
人間の脳は、これが好きか嫌いかを瞬時に判断しています。
食べ物でも、色でも形でも人でも。
好きか嫌いかで分けてしまうようにできています。
また、そのことに対して人間の脳は自分の判断は正しいと「思い込む」ようにできています。
食べ物だったら、過去の経験から「これは、好き」「これは、嫌い」と脳が食べる前から判断し、選別しています。
これは、危機管理能力です。
自分にとって良いものは取り入れ、悪いものは除外する。人間が生きていく為には当然の事です。
人間が生命維持をする為に、この食べ物は摂取して大丈夫か?腐っていないか?
毒ではないか?との判断をしているわけです。
人間が生きていく為に、「安全」か「有害」かの判断を脳が瞬時に行ってくれているのです。
ですから、「安全」と判断したものには、「良い感情」を抱き、
「有害」と判断したものには、「悪い感情」を抱きます。
これは、人間が生きていく為には当然のことです。
人間関係でも同じことが起きている
人は「好き」か「嫌い」か、「安全」か「危険」かの判断を人間関係でも行っています。
初対面では、互いの事を知らないので、緊張状態です。
少しずつ相手の情報を集め、自分にとって「安全」か「危険」かの判断をしていきます。
この人は、「信用」できる人なのか?自分に「害」を与えないか?慎重に判断していきます。
その為、相手が「いい人」なのか、「悪い人」なのかを判断するには「時間」がかかります。
時間をかけて、相手の行動を見たり、話しを聞いたりして相手がどのような人間なのかを判断していきます。
人は見かけによらないと言います。
見かけは悪いんだけど、中身はすごく「やさしい」という人もいるし、
見かけは良いんだけど、中身はすごく「悪い」人もいます。
人間の内面は外見では判断できないのです。

それを最終的に判断するのはあなた自身です。
相手が信用に足る人物か?それとも信用できない人なのか?その判断を自分で行わなければなりません。
しかし、その人を判断するのも、他者の意見に左右されることが往々にしてあります。
多くの人が、あの人は「悪い人」だと言っているのを聞くと、自分もそう思い込んでしまうことがあります。
自分に直接なにか「悪いこと」をされたわけではないのに、悪い噂を聞いていると、はじめからあの人は「悪い人」だと決めつけてしまうことがあります。
人の噂というものは怖いものです。
信頼関係を築くには、日々の行動が重要
人と信頼関係を築くことは、社会生活を営む上で欠かせないことです。
仕事でも、学校でも、地域社会でも人は、集団で生活を行う為に他者と良好な関係を構築していくことが求められます。
他者から信頼を勝ち得ることは、容易ではありません。
相手から信用され、相手に安心感を与える事は、一朝一夕ではできないのです。
それこそ、信頼をちょっとずつ積み上げていくようなものです。
自分を信用してもらう為には、日々の行いを正し、正直に丁寧な対応をしていかなければなりません。
これは、大変な事です。
自分の事より、「相手の為に」考え、行動し、相手の利益になるような行動を常に意識していかなくてはなりません。
それだけ、他者から信用を勝ち得るということは大変なことなのです。
相手の為に行動するのは、なぜ大変なのか?
人間は、本来「自分が一番大切」な生き物です。
人間が生存していく為に、脳の本能がそのようにできている為に、基本的には自分の事を一番に考えてしまいます。
これは、本能なのでしかたのないことです。
まずは、「自分を大切にする」ことは基本ですからそれを行った上で「他者の為に行動する」ということです。
自分の状態が万全でないと、意識は他者には向きません。
相手の為に行動するにも、自分の状態を万全する必要があるのです。
相手の為に行動する為にも、まず自分を大切にしてください。
・バランスの取れた食事を心がける。
・夜はなるべく早く寝るようにする。
・適度な運動を行う(散歩等)。
・規則正しい生活を送る。
・タバコやお酒は控える(できれば止める)。
・早起きする。
・野菜を多く摂る。
・発酵食品を食べる。 etc.
逆に信頼関係を壊してしまう行為とは?
自分を大切にして、相手の為に行動することが他者から信頼を勝ち得る為に必要なことと述べてきました。
しかし、その信頼も一瞬のうちに壊してしまうことがあるのも人間なのです。
せっかく少しづつ積み上げてきた信頼も一瞬のうちに壊してしまうという経験が多かれ少なかれ経験があるのではないでしょうか?
一番信頼を壊してしまう行為は、相手を「裏切る」ことです。
信用していた相手なのに、裏切られた。仲間だと思っていたのに、仲間外れにされた。
ミスが起こった時、信用できる上司だと思っていたのに、手のひらを反すように「自分のせいにされた」
このような事が一度でもあると、人はその人を「信用」しなくなります。
特に、ミスが起きた時やピンチの時の対応でその人の本性が垣間見えます。
仕事上、ミスは起こります。この時に、ここぞとばかりに相手のミスを責めるのか?
相手のミスを「フォロー」するのかでその後の人間関係が天と地ほどの差が生まれます。
いくら上司でも部下を叱責するだけが上司の役割ではありません。
むしろ大切なのは、「相手の立場になって考える」ことです。
結果だけ(ミス自体)を捉えるのではなく、その人が行ってきた過程があるはずです。
相手の立場に立った時、ミスだけを責められたらどう思うでしょう?
結果的にミスが起きてしまったとはいえ、そこに至るまでの過程や工程まで否定されることはないのです。
ミスはミスで本人がしっかりと受け止めて反省すればそれで良いのです。
大切なのは、その後のフォローです。
活かすも殺すも上司次第です。
大切なのは相手の立場になって考えること
ミスを指摘する時も、何かを注意をする時もほんの少しだけでも「相手の立場になって考えてみる」ことが重要です。
ミスや失敗している時は、相手も相当気落ちしています。

そんな時に、相手の気持ちを考えずに、ズカズカと心無い言葉を浴びせられたらどう思うでしょうか?
心の壁は一気に高く、まるで鉄壁の防御壁のように自分の周囲に貼り巡らされるでしょう。
信頼関係は、築くのはとても大変ですが、崩すのはほんの一瞬です。
壊すのは、本当に簡単です。
そこで、大切なのは「相手の気持ちになって考える」ことです。
相手の立場になって考えることができるのは人間だけです。
子供の頃、「自分がされて嫌なことは相手にもしない」と教わりませんでしたか?
大人も同じです。自分が言われて嫌なことは相手も嫌なのです。
そうは言っても、「言わなければ相手に伝わらないじゃないか」と思うでしょう。
相手の為にもキツイことも言わなければならない時もあるでしょう。
そんな時は、少し冷静になってよく言葉を吟味してから言うようにしてください。
頭に血が上った状態では言葉もきつくなりますし、相手を傷つけてしまうような言葉を知らず知らずのうちに発してしまうこともあります。
周りの環境にも配慮して、注意する時は一対一が良いと思います。
そして、重要なのは必ず「逃げ道」を用意しておいてあげること。
これは、かなり重要です。一番ダメなのは、逃げ道を潰した状態で追い込むこと。
これは、やってはいけません。
相手がかならずダメになります。
出口を最初に潰した状態で話を進めるとその後は必ず信頼を失います。
注意しても、再度良好な関係を継続していきたいなら、相手の立場を尊重し、相手が潰れないような配慮が必要です。
相手になにか注意や話をする時は、注意深く配慮することを忘れないでください。
自分の思い込みもかなりある
相手の事を一度でも、不審に思ったり、嫌いだと思うとすでにマイナスの眼鏡で相手を見てしまいます。
相手が何を言っても、マイナスの面でしかとらえることができなくなってしまいます。
これは、脳の防衛本能が働いている為に起こることなので一種の「逃避」行動です。
本能的に、脳が危険信号を送っているのです。
このような場合、どうしたら良いのでしょうか?
こんな時は、自分の危険信号を無視せずに適度な「距離」を取っていくことが良いと思います。
適切な距離を取って、自分を守っていく必要はあります。
その上で、時間が経つと相手を少し許容できる部分もでてくると思いますんので、その時に改めて自分の許容できる範囲で受け入れてみてはいかかでしょうか?
一度、嫌いと思ってしまうとなかなか受け入れることはできませんが、過剰に自分自身が思い込んでいる場合もありますので、一度冷静になりましょう。
まとめ.
人は一度、思い込むと脳がそのような情報を集中して集めてきてしまいます。
その人が嫌いなら、その人の「悪い情報」を拾ってきます。
その人が好きなら、その人の「良い情報」を集めてきます。
よって、脳の機能として自分が思っているような情報を選択して拾ってきてしまいますから、自分が思っているような人物像を作り上げてしまうのです。
ですから、一度フラットな目線に戻して冷静に客観視してみることが大切です。
自分が好きとか嫌いとか思い込んでいると、自分でも気づかないうちに色眼鏡で見てしまっています。
一定の距離は取りつつ、一度冷静に受け止めてみることも大切です。
最後まで読んで頂きありがとうございます。ではでは~

